土地の利用状況の変更

こちらでは地目変更について紹介します。

 

地目変更

 

 地目(ちもく)とは、土地の利用状況に応じて定められる名称であり、不動産登記法上、土地の主たる用途により23種類に区分して定められます。土地を特定するための要素(地番・地目・地積)の一つとして、土地の登記記録の表題部に記録されています。

 登記記録上の地目が、実際の土地利用状況である現況地目と相違した場合に申請する登記が、地目変更登記です。

  不動産の表示に関する登記は、その不動産の物理的な状況(土地であれば地目・地積)を明示する事によって対象不動産を特定し、不動産の取引を安全・円滑にする役割や、固定資産税などの基礎資料としての役割もあります。不動産の所有者は、土地の利用状況に変更を生じた場合、1カ月以内に地目の変更の登記を申請する義務が課せられています。

 地目変更登記は、表題部の登記であり、土地家屋調査士が所有者に代わって申請できます。

 

農地(畑・田)の地目変更

 

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 土地の利用状況を農地(田・畑)から、宅地・雑種地等の他の利用状態に変更することを「農地転用」といいます。国は、国民に対する食料の安定供給の確保を主な目的として「農地法」という法律を定めて、農地を保護しています。農地転用をするには、原則として農地法4条又は5条の許可手続が必要となります。
 農地を転用せず、農地のまま売買・贈与・賃貸等する場合は、農地法3条許可が、農地を相続・遺産分割等で取得した場合は、農地法3条届出が必要です。

 農地法4条許可とは、自己所有の農地を転用する場合の「自己転用」についての規定であり、転用許可の申請人は、農地所有者です。
 具体的には、自分の農地を駐車場にしたり、自分の農地に自分の家を建てたりするような場合が当てはまります。

 農地法5条許可とは、他人所有の農地を取得した人が転用する場合の「取引転用」についての規定であり、転用許可の申請人は、売主(農地所有者)と買主(転用事業者)双方になります。
 不動産業者が農地を取得して宅地分譲する場合や、住宅新築のために他人から農地を取得する場合などが当てはまります。

 農地転用は、農地の面積によって許可権者が異なり、農地面積が4万u以下の場合には、都道府県知事の許可が必要であり、4万u(約グランド4つ分強)を超える場合には、農林水産大臣の許可を受けなければなりません。
 許可なく農地を転用した場合は農地法違反となり、農地等の権利取得の効力が生じないだけでなく、知事は工事の中止、原状回復などを命ずることができます。
これに従わない場合には厳しい罰則(3年以下の懲役、または300万円以下の罰金)が科せられます。
 また都市計画法の市街化調整区域の農地を転用する場合、農地法の許可とは別に、都市計画法に基づく開発行為の許可が必要となります。
市街化区域内の農地については、転用面積が1000u以下であれば、各市区町村の農業委員会に農地転用の旨を届出て、その届出についての受理通知を受ければ開発許可は不要です。

 

都市計画法の線引き 自己転用 取引転用 都市計画法の開発許可
市街化区域の転用
(住宅・店舗にし易い地域)
農地法4条届出 農地法5条届出 1000u以上の開発は
許可が必要
市街化調整区域の転用
(自然環境を守る地域)
農地法4条許可 農地法5条許可 規模の大小に係らず
開発許可が必要
線引き区域外の転用
(中野市等)
農地法4条許可 農地法5条許可 開発許可は不要
1500uの開発は
市の事前協議が必要
       

 

農振除外

 

田.jpg

 農地に関しては、農地法以外に「農業振興地域の整備に関する法律(農振法)」があります。
 農振法は、市町村の区域のうち農業に適した地域を「農業振興地域」として区域指定し、その区域の中で特に農業の振興を図るため優良農地として守る必要のある農地を、「農用地区域青地)」として指定しています。農業振興地域内の農地にはこの農用地区域(青地)と、その他農用地(白地)の2種類があります。
 農用地区域内の農地は、原則として農用地以外の用途に利用することができません。そのため農用地区域内の土地を農用地以外の用途に利用したい場合は、まず農用地区域から除外(「農振除外」)を行って農振白地にした上で、農地の転用の許可を受ける必要があります。

 

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